TVR!
先日、今度996C4Sを納車させていただく予定のYさまがご来店されました。
その際に乗ってみえたもう一台の愛車が・・・。
TVRです。しかも、TVR初の自社製エンジンを載せているタスカンスピードシックス!デビューした頃、とてもときめいた車です。
えらい顏しています。どこから見てもTVR。
私もこの業界長いですが、触った事は2度目。タスカンは初めてというくらい珍車です(失礼)
かねてからぜひ見せて下さいとお願いしていました。
で、Yさん”乗っていいですよ” ”え??本当ですか??””もちろんです” という事で乗らせて戴きました。
普通の人はまずドアが開けられません。スムージングされていてドアノブなんて有りません。
どう開けるか?
なんとミラーの下に隠しボタンが付いているのです。それを押すとカチャっとドアが開きます。
で、この室内の眺め。
スーパーカーです。最近のフェラーリやランボルギーニはみんな常識的な作りになりました。
そういえば、以前アルピーヌのA610やフェラーリの512BBなんかは中からドアが開けられなかった(笑)
このタスカンも未だそうです。まごついていたらYさん”これでドア開きますよ”と私がまごついている姿に嬉しそうに教えてくれました(笑)
エンジンを掛けてみると意外にもあっさりと、しかし、力強いビートでアイドリングします。クラッチは意外にも軽いし、神経質なところも有りません。
あっさりスタートします。乗り易い!で、慣れたところでぐーーーっと加速すると、これまた特徴的なタコメーター、デジタル表示で判り難い(笑)
でも音で走れます。直6ツインカムですが、BMWのようなシルキーさもありません。高回転まで伸びやかでもない。Yさんもそんなに回して楽しくは無いですよと言ってみえました。
でも、”音”がいいのです。排気音じゃなくエンジン音。ちゃんと鼓動している感じのビート感が心地いい。カーボンのサイレンサー(オリジナルだそうです)から心地よい音量の心地よい音色がします。
まさにレシプロエンジンです。
気が付くと、こんなエンジンはいまどきのメーカーが作るエンジンには乗っていないですね。
どこのメーカーもフリクションや環境対策なんかで”むだ”を省いているからでしょうか?
さすが裏庭自動車メーカー、ニッチマーケットではそんな縛りも少ないのか?逆にそこまでの開発費もないのかも知れません。
でも懐かしさや温もりを感じさせてくれるTVRでした。
Yさん、本当は4Sの買い替えの際に手放そうかとおっしゃっていました。まだ悩んでいるそうですが、ぜひ、お手元に置いておいて戴きたい車だな。。。と勝手ながら思ってしまいました。
とても良い経験をさせて戴いて本当に有難うございました。
<管理人Y>