新入庫!その2

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某いつもいじめられているお客様から「JINGUのブログなのになんで車の話が無いの!」とお叱りを受けましたので今日は珍しく新入庫車のご紹介をまじめにしてみようかと思います(笑)

ご紹介するのは’81yフェラーリ308GTBです。車の詳細はHPを参考にしていただくとして、この車は弊社に1オーナー、走行6千kmでやって来てからかれこれ10年以上!なんだそうです。その間にうちのお客様が3人、現在の走行距離が2.5万kmの極上車なんです。(記録簿もたくさんあります)

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ちょっと古びた感じの黒い革張りの室内に潜り込むように乗り込みます。革とガソリンの匂いが混ざった、何か懐かしい匂いが漂って来ます。車高はとても低く、車検証でも115cmと、モデナやマラネロなんかの現代のフェラーリに比べるととても低くてまさに潜り込む感じ。328と同じようなメーターナセルですが、中に並ぶ計器類(この表現がぴったり!)は空冷ポルシェのように個々に独立しています。ナセルの中に大きいメーターが。左に速度計、右にタコメーター、中に、水温、燃料、油圧があり、左下方には時計と油温とずらっと並んでいます。各々のメーターはみんなイタリア語でaqua,benzina,olio,などなどと表記されています。かっくい?・・・と呟いてしまいます(笑)スイッチもタンブラースイッチでクラシカルですね?。

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エンジンを掛けてみます。キーをオンにするとぶーーーんって燃料ポンプの音がします。81年の308はキャブの最終。D車なのでSOLEXが付いています(確か・・・)。パコパコって軽くアクセルを煽り、セルモーターを回します。しゅるるるるる?・・・・と軽いクランキング音ですが、構わず回します。回しつつアクセルを軽くぱぱぱぱっと煽ります。するとしゅるるるるるる・・・・の中にぽっ・・・・ぽぽっ・・・・・ぽぽぽっ・・・と各気筒で爆発し出します。すると・・・ばっ・・ばばばっ!ばうあーーーーーーーん!!って爆発するようにエンジンが始動します。3000rpmアイドリングしていますが、少ししてからサイドブレーキの横のチョークレバーを少しづつ戻していきます。水温メーターが動きだした頃にはアイドリングも安定してきます。

暖気が終わってギアを1速に入れてスタートしてみます。キャブ車の割りにとても乗り易く、クラッチやハンドル等の操作系はとても重いですが、そんなに苦にはなりませんよ、短時間は^^;

各部回転系が暖まるまでするすると流し、2速にギアが入りやすくなったところでブオオオオオオオオオオオン!サードオーナーの時にわざわざスチールでマフラーを作ったそうです。音はF355やモデナみたいな快音は望めませんが懐かしい、温かみのある”良音”がします。

ちょっと鞭を入れてみます。壊れるといけないのであくまでも遠慮がちにですよ、遠慮がちに。でもそれを忘れる位、軽快に走ります。328よりも走る感じがする位です。吹け上がりもキャブ独特の高回転で爆発する感じ。ガバッとアクセルを開けるのはご法度。エンジンと相談しながら動かします。この81年式はボディがスチールなので、初期のファイバーボディに比較すると人気が無いように捉われがちですが、とんでもない、とても軽快な、とても楽しい車です。これぞピッコロフェラーリって感じです。交差点程度のコーナーで軽くアクセルを開け気味に回って行くと、LSDも良く効くのか後ろ足で曲がっていくような楽しみも308の細いタイヤならでは。F355やモデナじゃあ恐ろしくて出来ません。

車を降りてまじまじと見てみると、328よりも控えめなエアダムが平ぺったさを強調してとても格好いいです。”スーパーカー”の形をしています。

古くてもフェラーリ。楽しい車です。ポルシェの楽しさとは対極にある楽しさです。たとえるならポルシェの楽しさは”運転”でこの308の楽しさは”操作”だと思います。古いのでそれなりに手は掛かるのでしょうが本気で欲しくなってしまった一台でした。<管理人Y>

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