Vol.8 Autumn 2014「ポルシェのオープンモデルとは!」
JINGU COLUMU vol.8 Autumn 2014「ポルシェのオープンモデルとは!」
ポルシェのイメージは、レースで活躍するレーシングカーと思い浮かべる方も多いだろう。それも間違いではない。だが、ポルシェの名を冠した最初のモデルはオープン2座の総アルミボディである「356.001」と呼ばれるロードスターだった。その後、356が進化しても、ロードスターやスピードスター、カブリオレなどのオープンボディの人気は高いまま続いた。
356から911に変わった1960年代後半では、67年に固定式ロールバーと脱着式ルーフのタルガトップを装着した斬新で画期的な「タルガ」が生産された。オープンモデルでありながら、ボディ剛性と安全性に配慮したセーフティーカブリオレと呼ばれ、アメリカなどでは大人気の911となった。その後、911シリーズ初のフルオープンモデルの誕生は、83年の911SCカブリオレである。これで、現在も続くオープンモデルのラインナップである「タルガ」と「カブリオレ」が揃った。そして89年には、より開放感が味わえる「スピードスター」が356以来30年ぶりに復活した。
マツダのユーノスロードスターが全世界的ヒット作となり、ポルシェもフルオープンミッドシップモデルの「ボクスター」を1997年に新たに加え発売した。ボクスターは、フルオープン専用設計であり、オープンモデルのネガは一切感じられないファンtoドライブカーだった。価格以上の魅力にあふれたボクスターは、多くのポルシェユーザーを増やたモデルである。
翌年の98年から、911シリーズも空冷エンジンから水冷エンジンへスイッチし、タルガとカブリオレの生産は続く。水冷911では、オープンモデルの人気の高さからクーペと時を同じく発表されるようになる。そして、カブリオレの進化は年式を追うごとに快適性とクーペに引けを取らないほどの強固なボディ剛性は、レーシングカー譲りのシッカリ感が味わえるのに加え、クローズ時の静粛性もクーペとほとんど変わらない。静粛性は他メーカーよりも数段リードしている。
普段使いから、気分転換のドライブや仲間とのツーリングなど、オープンポルシェは最高の1台。空が近く感じられ、ドライブ日和の春や秋。そして冬には、絶好の楽しさが味わえ最適なポルシェライフを手に入れられる相棒となるはずだ。