Vol.9 Spring 2015「ポルシェ買ってツーリングに行かないなんてモッタイナイ」
ポルシェといえばスポーツカー。
だが、実は1948年に量産型356が誕生したそのときからこんにちまで、ポルシェはその根っこの部分でGTカー、つまりグランドツーリングカーとして改良、進化してきた。
それゆえ、ポルシェの真価が分かるのはグランドツーリングに出かけたとき。
それは、911シリーズだけでなく、ボクスター&ケイマンシリーズ、カイエン、パナメーラ、そして登場したばかりのマカンに至るまで一貫している。
ガッチリしたボディ剛性。軽快なハンドリング。十分なエンジンパワー。確実なブレーキ性能。これらがひとつに合わさることで、長距離を走っても驚くほど身体が疲れない。そして--ここがもっとも大事なポイントだが--、「クルマの動き」がキビキビしているため、そもそも「ドライビングそのものが楽しい」のだ。つまり、遠い目的地までずっと疲れず、楽しく走っていけるということ。
そんなポルシェで行くグランドツーリングは、ソロもいいけれど、仲間たちと行くのが特にいい。
フロントスクリーンに広がるのは、列をなすポルシェの後姿。そして、バックミラーに映るのは連なるポルシェのフロントマスクだ。その美しさとカッコよさ、そしてその一員であることの誇らしさに、思わず顔がほころぶに違いない。
いずれにしても、ポルシェでグランドツーリングに出ないなんて、とてもモッタイナイことなのだ。