ガレージ神宮に集う我々は、クルマは単なる移動手段や機械と捉えるだけではなく、“自由の充実”を求めた人々なのではないだろうか。

　クルマを持つことで、格段に行動範囲が広がる。単に遠くまで行けるだけではなく、自由な時間に目的地を設定でき、好きな道を選び、好きな速度で、好きな音楽を聴きながら、場合によっては目的地の途中変更だって可能だ。ホント、何から何まで自由である。その自由をより充実させるために、個性溢れた好きなクルマを積極的に選ぶのが我々だ。そのクルマでガレージ神宮ツーリングに参加し、楽しむ我々はクルマ遊びの達人と言っていいかもしれない。

　さて、昨今のクルマは資源環境保護からECOカーが全盛である。ポルシェも、世のご時勢に合わせハイブリッドやライトサイジングターボを主流とするラインナップとなった。最新のクルマは、ひと昔前から運転の手助けをする電子制御も満載となり、ドライバーをフォローしてくれる。そして、近い将来は鉄腕アトムに登場したようなAI（人工知能）の自動運転まで進化してきそうだ。

　旧車の、まるで生き物のようなメカニカルノイズを聞き、ハンドルやボディから伝わる振動などを五感で楽しむドライブも楽しい。メーカー出荷状態のクルマを、自分の個性や使い方に合わせたパワーアップを求めたり、ドレスアップに勤しむのもクルマ遊びの王道である。そして最近では、少燃費も誇るクルマをもっと少燃費で走らせられるのかをチャレンジするのも楽しいものだ。

　我々が求めるのは、単に移動が便利な道具としてのクルマということだけではなく、子どもが遊ぶことに発想が豊かなようにクルマを楽しむことへの発想力が豊富であり続けたいものだ。